ウルトラGゼロコートのご紹介
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目次
ウルトラマット技術が
塗料の未来を拓く。
ウルトラマット技術が塗料の未来を拓く
無機素材である珪石(石英)から作り出した
合成樹脂と特殊シリカを掛け合わせることで
従来の艶消し塗料の弱点である耐候性の低下を克服。
紫外線に強く、高い機能性を備え、安心・安全性と低環境負荷もかなえた
次世代の1液水性艶消し無機塗料。
FEATURE
ウルトラGゼロコートの特長
FEATURE 01
超耐候性
無機有機ウルトラハイブリッドレジンとラジカル制御による優れた耐候性により、建物を長期にわたり守り続けます。
FEATURE 02
超低汚染性
高い親水性を有するシリカを配合し、従来の親水技術を超える持続的な低汚染性を実現。付着した汚染物質を雨水が流し落とし、長期にわたり建物を美しく保ちます。
FEATURE 03
スピーディーな塗膜形成
塗り付け後、シリカ粒子がスムーズに水分排出し、スピーディーに塗膜を形成。施工環境による不具合リスクも低減します。
FEATURE 04
水性タイプ
水性塗料なので臭いが少なく、住宅が密集した地域でも近隣に配慮した施工ができます。また、環境負荷も軽減した人と環境に優しい塗料です。
FEATURE 05
防藻・防カビ性
無機素材であるシリカ粒子が菌や胞子の付着や生育を持続的に抑制します。
FEATURE 06
透湿性
石垣状に配列されたシリカ粒子が通気性を確保し、塗膜の膨れのリスクを低減します。
FEATURE 05
上質な仕上がり
微細なシリカ粒子が均一に配列されることで、マットで滑らかなムラのない仕上がりを実現します。
艶調整剤無配合で滑らかでマットな仕上がりを可能にした微細なシリカ
ウルトラGゼロコートは、超親水シリカを石垣状に構築し無機有機ウルトラハイブリッドレジンで強固に結合。
艶調整剤を配合せずに、美しくマットな仕上がりと優れた機能性を実現しました。
一般的な塗料
外壁塗装や屋根塗装で使われる塗料の多くは、もともと艶ありで設計されています。そのため艶にバリエーションを持たせる場合、「艶調整剤」を塗料中に相当量配合することで艶を落としています。しかし、艶調整剤を配合することにより
・相対的に樹脂量が減ることによる耐候性の低下
・柔軟性、靱性の低下
・低汚染性能の低下
など塗膜本来の性能発揮を妨げる要因ともなります。
ウルトラGゼロコート
ウルトラGゼロコートは、艶調整剤に頼らず特殊シリカを配合することで艶調整剤「ゼロ」を実現。親水性が高く微細なシリカが石垣状に配列されるため、艶消しでありながら美しくマットな仕上がりと優れた機能性をかなえます。
「無機塗料」の原料は珪石(石英)
珪石(石英)は地殻を形成する物質の一つとして自然界に存在し、石英ガラス、光ファイバー、半導体などの他、スペースシャトルの窓にも使用されるなど宇宙・電気・化学・化粧品・自動車・食品・建築と様々な産業分野において、多岐にわたる用途で利用され活躍しています。
IUPAC名
二酸化ケイ素
別称
石英、シリカ、無水ケイ酸
化学式
SiO2
結晶構造
低温型/三方晶系
高温型/六方晶系
ガラスと同じ珪石(石英)から作られた合成樹脂。
その主骨格はガラスと同じです。
ガラスと同じ分子結合(Si-O-Si)は、有機物ポリマー(C-C・C-O)より
非常に大きい結合エネルギーを持っています。
そのため紫外線や熱で切断されにくく、
耐候性、難燃性に優れています。
無機で無機を纏う
圧倒的耐候性
ウルトラGゼロコートは、ウルトラMUKIで耐候性が実証された「無機有機ウルトラハイブリッドレジン」を採用。
微細な特殊シリカを結合させた【無機×無機】のスーツは、従来の艶消し塗料をしのぐ強靭な塗膜を創り出します。
珪石から「ウルトラGゼロコート」へ
「無機×多重ラジカル制御技術」
圧倒的相乗効果で大切な住宅を
守り続ける
ラジカルとは、塗料の顔料に含まれる酸化チタン(白顔料)が紫外線や酸素、水などに
接触することで発生する劣化因子のことです。
人の肌や塗料の樹脂のような有機質を破壊し、外壁の塗膜劣化の原因になっています。
ウルトラGゼロコートは耐候性に特化した多重ラジカル制御形酸化チタンを採用し、
従来品をしのぐ超耐候性を実現しました。
「5つのステージコントロール技術」でラジカルを抑制
01
厚い多重構造無機バリア層で酸化チタン(白顔料)の表面をコートして紫外線の侵入を防ぐ。
02
発生してしまったラジカルも厚い多重構造無機バリア層内に封じ込めラジカルの増殖を抑制。
03
紫外線吸収剤(UVA)が紫外線を吸収し、熱などのエネルギーに変換して放出。
04
光安定剤(HALS)が発生したラジカルを封じ込め増殖を抑制。
05
樹脂には強靱な無機有機ウルトラハイブリッドレジンを採用。
多重構造無機バリア
多重ラジカル制御形酸化チタン採用
ウルトラGゼロコートは自動車や重防食などの極めて高い耐候性が求められる分野で使用されている多重ラジカル制御形酸化チタンを、住宅塗装分野において業界に先駆けて採用しました。これにより従来品をしのぐ耐候性を実現しました。
従来のラジカル制御形白顔料
ラジカル制御の効果が見られるものの、バリア層が薄いため完全には封じ込め切れず、樹脂に含まれる有機質を破壊。
多重ラジカル制御形酸化チタン[多重構造白顔料]
ウルトラGゼロコートの厚い多重構造無機バリア層は、発生してしまったラジカルをバリア層内に封じ込めラジカルの増殖を抑制し、樹脂に含まれる有機質を守ります。
紫外線吸収剤(UVA)と光安定剤(HALS)の
はたらきによる相乗効果
紫外線から塗膜を守る“盾”の役割を果たすUVAと、ラジカルの増殖を抑制し塗膜劣化の拡がりを防ぐ“薬”のような役割を果たすHALSは、併用することで塗膜の劣化抑止効果が相乗的に向上します。
【UVA】
樹脂劣化の直接要因となるUV-A波とUV-B波を効果的に吸収し無害な熱として放散。
【HALS】
UVAが防ぎきれず発生してしまったラジカルを封じ込めて無害化し、塗膜劣化の進行を抑制。
耐候性、低汚染性、圧倒的なライフサイクルコストの低減も実現
促進耐候性試験(メタルハライドランプ)
促進耐候性試験による色差変化測定。値が低いほど色の変退色が少ない(=耐候性が高い)ことを示します。
ウルトラGゼロコートは油性無機系艶消し塗料に引けを取らない耐候性が確認されました。
優れたコストパフォーマンスを実現
住宅の塗り替えに使用する塗料は種類によって価格や耐候性が異なります。一般的に無機塗料のような高性能塗料は割高ですが、耐候性が高く塗り替え周期が長いので、長期的にみればライフサイクルコストは低減されます。ウルトラGゼロコートは優れたコストパフォーマンスと圧倒的なライフサイクルコストの低減をかなえました。
超低汚染性
従来の親水性技術は、塗料中に含まれるアルコキシシリル基が加水分解することで得られる親水基(-OH)を利用するものが多く、シラノール同士の再結合や経年劣化により、その機能は永続的ではありません。それに対しウルトラGゼロコートは、ウルトラシリカ粒子そのものが親水性を安定的に有するため、低汚染機能を長期的に維持することができます。
従来の低汚染型塗料の親水機構
親水基を有するシラノール層の形成。
シラノールの再結合や経年劣化などによる親水性の消失。
ウルトラGゼロコート
均一に並んだ超親水シリカ。
塗膜がある限り親水性を保持。
促進耐候性試験後の接触角(濡れ性)
ウルトラGゼロコートは塗膜がある限り親水性を保持するため、促進耐候性試験後でも水が塗膜によく馴染みます。
防汚性試験
左側に低汚染型塗料(艶消し)、右側にウルトラGゼロコートを塗装後10か月間放置した結果、ウルトラGゼロコートは雨だれなどの汚染物質はほぼ付着していませんでした。
※当社規格による雨だれ汚染試験(埼玉県和光市)
高い透湿性、防藻・防カビ性で
長期にわたり美観を保持
透湿性
通常、塗膜はフィルムの役割を果たすため、塗り替えによって透湿抵抗が上がり通気性が落ちます。特に断熱性の高い外壁材や弾性塗膜、熱を吸収しやすい濃色への色替えの場合、施工後に膨れや剥離などの不具合を起こすリスクがあります。ウルトラGゼロコートは基材内部の水分を外部に放出し続けるため、それらのリスクを低減します。
透湿性の低い塗料の塗膜
通常、基材内部から発生した水分は水蒸気となって放出される。
通常、基材内部から発生した水分は水蒸気となって放出される。
通常、基材内部から発生した水分は水蒸気となって放出される。
ウルトラGゼロコートの塗膜
ウルトラGゼロコートは、石垣状に組まれた超親水シリカが基材内部の水分を呼びこみ、シリカ粒子を伝って外部へ放出し続けるため、塗膜は常に乾燥した状態を保ち膨れや剥離のリスクを低減します。
透湿性試験
水蒸気透過性試験を実施した結果、ウルトラGゼロコートは他の塗料に比べ透湿性が高いことが確認されました。
【水蒸気透過性試験(JIS Z 0208 透湿度試験・カップ法)】
試験片で隔てたカップの内側に吸湿剤を入れ、カップ内に移行した水分量の変化を測定することで水蒸気の透過度を算出する方法です。
水蒸気透過度(24時間に透過した面積1㎡当たりの水蒸気のグラム数)
防藻・防カビ性
水分を外部へ排出し続けるウルトラGゼロコートの塗膜は、藻やカビが繁殖しにくい常に乾燥した表面状態を保ちます。また、無機素材であるシリカ粒子上にはカビの生育に必要な栄養源が少ないため、藻やカビの増殖をより効果的に抑制、効果の持続性や抑制できる品種が限定的であった防藻防カビ剤とは異なり、広く長く美観を維持し続けます。
【防カビ評価試験(自社試験)】
防藻・防カビ剤の効果は、経年や塗膜の劣化、ブリードアウトなどによって徐々にその効果が失われていきます。また、健康被害への懸念も指摘されています。ウルトラGゼロコートは塗膜構造そのもので藻やカビの繁殖を抑制するため、安全性が高く、幅広い種類のカビ菌、藻類に持続的な効果を発揮します。
抜群の作業性と
美しい仕上がり
スピーディーな反応硬化と塗膜形成
ウルトラGゼロコートは臭気や環境負荷の少ない安心・安全性の高い1液水性塗料ですが、水性塗料は気温や湿度、降雨などの環境条件が塗膜形成に大きく影響します。ウルトラGゼロコートは塗布後、石垣状に配列するシリカ粒子がスムーズに水分排出することにより、乾燥硬化スピードが飛躍的に向上。環境条件による造膜中の不具合リスクを低減し、安定した施工品質の確保を可能にします。
【塗り付け直後の指触乾燥(23℃)】
指触乾燥は塗膜の中央に指先で軽く触れて指先が汚れない状態をいいます。ウルトラGゼロコートは塗装後15分程度で指触乾燥状態になります。
美しい仕上がり
艶調整剤で艶を落とした塗料の塗膜に比べ、ウルトラGゼロコートは微細なシリカ粒子が緻密に配列されているため光が均一に反射。艶消しでありながら滑らかでムラを抑えた美しい仕上がりを演出します。