目地【シーリング】について解説します!!
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目次
おはようございます!!外壁・屋根塗装鈴吉ペイント郡山支店です。
本日は、お家を守るにあたってとても大切なシーリングについて、解説いたします!!
シーリング材の目的と使用箇所
シーリング材の目的
シーリング材の目的はズバリ「防水」です。
防水とは、建物の内部に雨水や結露などによって水分が入り込むのを抑制し、建物を守る性能のことを差します。その中でもシーリング材は、建物に存在する目地などのわずかな隙間を埋めるための柔らかなゴムのような材料です。
一般的にシーリング材は、以下のような容器に入っており、液状で取り扱いしやすく成形しやすい状態です。
シーリング材は、施工後数時間で表面から硬化し始め、数日経つとゴム状になることで水の浸入を防ぐことができるようになります。
シーリング材はどこに使われている?
シーリング材は建物のどこに使われているかご存知でしょうか?
外壁の窓廻り、換気扇廻り、ドア廻りにもあります。また、外壁材と外壁材の間(目地)に幅10mm程度のシーリング材がある場合もあります。他にも、台所廻り、お風呂場などの水回りにも活躍しています。
中でも、戸建住宅の塗装工事においては、窯業系サイディング外壁の目地でシーリング材は使用されています。
主なシーリング材の種類
戸建住宅では、様々なシーリング材が使用されています。ここでは、戸建て住宅で主に使用されているシーリング材の種類をご紹介いたします。
主な特徴 | 使用箇所 | |
ポリウレタン系シーリング材 | 柔らかいスタンダードなシーリング材で屋根・外壁塗装工事で使用されることが多く、外壁材同士の緩衝機能に優れています。外壁塗装色と共色シーリング材、高耐候性シーリング材などの様々な種類が発売されています。 | 外壁と外壁の間の隙間や開口部(窓サッシ廻り、ドア廻りなど)に使われます。また、その他に外壁材や屋根材のひび割れ補修にシーリング材を使用する工法もあります。 |
変成シリコーン系シーリング材 | 柔らかいスタンダードなシーリング材で屋根・外壁塗装工事で使用されることが多く、外壁材同士の緩衝機能に優れています。外壁塗装色と共色シーリング材、高耐候性シーリング材などの様々な種類が発売されています。 ポリウレタン系との違いは、シーリング材の硬化速度が早く、工期短縮が期待できる点です。 | 外壁と外壁の間の隙間や開口部(窓サッシ廻り、ドア廻りなど)に使われます。また、その他に外壁材や屋根材のひび割れ補修にシーリング材を使用する工法もあります。 |
シリコーン系シーリング材 | 非常に高い撥水性を持ち耐久年数も高く、優れたシーリング材です。 | 主に台所、浴室など水で濡れてしまうような箇所で使います。 |
※注意
屋根・外壁などの塗装箇所周辺に使用することは避けてください。シリコーン系シーリング材の上やその周辺は、塗料の付着が著しく悪くなるため、早期の剥離に繋がります。
窯業系サイディング外壁のシーリング目地の構造
一般的に、窯業系サイディングのシーリング目地は、上記の図のような構造になっています。
目地幅10〜15mm程度、目地深さ8〜10mm程度が適切なサイズです。ハットジョイナーに貼られたボンドブレーカーが、劣化などにより剥がれている場合は、ボンドブレーカーを新たに貼り直す必要があります。
※目地の深さが10mmを越える場合は、バックアップ材を充填することで深さを調整します。
ボンドブレーカー
薄いテープです。3面接着予防のために、ハットジョイナーに貼って使います。幅が10㎜、12㎜などがあり、ハットジョイナーの凸部の幅に合わせて選定します。
バックアップ材
目地の幅などを調整する棒状のスポンジです。断面が丸型・四角型があり、直径・幅は8㎜、10㎜などがあり、目地に合わせて選定します。
シーリング材の劣化
窯業系サイディングなどに用いるシーリング材の耐用年数は約7~10年と言われています。
しかし紫外線や熱、建物の繰返しの動きによる引っ張りに寄って、劣化速度は異なってきます。ここでは、主な劣化症状をご紹介いたします。
■指で触ったら色がつくチョーキング現象
■シーリング材のひび割れ
■外壁材とシーリング材の間に隙間ができる破断
■シーリング材(またはその上の塗膜)に汚れが付着して黒くなるブリード汚染
上記4つの項目に該当する場合はシーリング材の劣化が進行し、シーリング材の防水性が低下していると判断します。このような症状が見られる場合は、既存のシーリング材は撤去して、新しくシーリング材を打つ必要があります。
シーリング材の施工方法
シーリング材の施工方法について詳しくご紹介します。シーリングの施工は次のような流れで行います。
①既設シーリング材の撤去
②清掃・下処理
③養生(マスキングテープ貼り)
④専用プライマーの塗布
⑤シーリング材の充填
⑥ならし・仕上げ
⑦養生の撤去(マスキングテープの除去)
⑧点検・清掃
①既設シーリング材の撤去
大型カッター等を使用し、既設シーリング材を撤去します。シーリング材によっては薄層が残る場合もあります。古いシーリング材が残っていると剥離が発生しているため、すべて完全に除去します。
サイディングとシーリング材の境目にカッターを入れ、目地際に沿ってしっかり切ります。反対も切った後、シーリング材を引っ張り出し、硬い場合はラジオペンチで端をつまんで引き出します。
②清掃・下処理
既設シーリング材やゴミが残っていると接着不良や早期破断の原因になります。シーリング材の接着を阻害する恐れがある水分、油分、ペイント、埃などのゴミはすべて除去しましょう。
また、目地底にシーリング材が接着すること(3面接着)を防ぐため、ボンドブレーカーを貼ります。ボンドブレーカーとは絶縁テープと呼ばれ、シーリング材が接着しない素材テープです。※プライマーには接着するためご注意ください。
ボンドブレーカーが貼ってあるか確認し、ない場合・剥がれかけている場合は新たに貼りなおしましょう。
③養生(マスキングテープ貼り)
目地の被着面の乾燥を指で確認して作業します。被着面にのりが残りにくいマスキングテープをサイディング板の凹凸に沿って貼っていきます。
目地際いっぱいにキレイに圧着しましょう。
④専用プライマーの塗布
養生が完了したら、プライマーを塗布します。指触確認により乾燥状態を確認し、汚れや油分がないかしっかりとチェックしましょう。
※水分や汚れ、油分が残っている状態では接着不良の原因となります。水分はウエスなどで拭いてしっかり乾燥させてください。油分は溶剤系シンナーを含ませたウエスで入念に拭きとってください。
プライマーを塗布する際には施工面が塗れ色になるまで塗布してください。
また、塗りムラ・塗り忘れがあると剥離の原因になります。目地を覗き込みながら塗布いただくようにしましょう。
ボンドブレーカー・バックアップ材はシーリング材とは接着しませんが、プライマーとは接着してしまいます。プライマーを目地底に塗布すると3面接着になるため、サイディング小口にのみ塗布してください。
⑤シーリング材の充填
まず、シーリングノズルの先端をカットし、カートリッジに取り付けます。目地部に充填する際には、ノズル先端を目地底に付けながら隙間ができないように充填します。
途切れないように打ち続け、上下左右に隙間なく、サイディング面より厚く売っている状態が適正量です。
⑥ならし・仕上げ
シーリング材を充填したら、表面をヘラ等で押さえてならします。ならしパッカーでシーリング材を押し込みながら、サイディングの形状に合わせてならしましょう。
⑦養生の撤去(マスキングテープ)
シーリング材の表面硬化が進む前に、周辺を汚さないように丁寧に除去します。
※表面の硬化が進んでから除去すると、増粘したシーリング材が糸引きするため、目地際などの仕上がりが損なわれます。
⑧点検・処理
最後に外壁材などにシーリング材がついていないか点検します。外壁材等の表面についたシーリング材は硬化する前にウエスで拭きとってください。拭きとりが不十分だと、後で美観を損なう恐れがあります。
以上でシーリング打設が完了です。
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